ザ・バックヤード「日本モンキーセンター」2023-09-16

2023年9月16日 當山日出夫

これは面白かった。

日本モンキーセンターは、名前は知っていたが、行く機会がないままにすごしてきてしまっている。ここは是非とも行ってみたい。

日本モンキーセンターは、サルの動物園であると同時に、サルの研究施設でもある。そのことが強く印象に残った。

なるべく自然に近い状態で飼育する。エサも自然で食べているものに近いものを与える。

興味深かったのは、ここで飼育していて死んだサルたちの骨格や内臓の標本を、原則すべて残してあることである。研究機関ならではのとりくみである。このような取り組みがあって、サルの研究の基礎に役だっている。

また、密輸されてきたスローロリスを引き取って飼育している。これは意味のある仕事だと感じる。

2023年9月15日記

英雄たちの選択「地の果てまで! 〜ザビエル 日本布教の真実〜」2023-09-16

2023年9月16日 當山日出夫

英雄たちの選択 地の果てまで! 〜ザビエル 日本布教の真実〜

今、日本語史の研究分野のなかで、もっとも精緻に研究が進んでいる分野の一つが、キリシタン文献である。すぐれた研究者が、着実に研究を進めていっている。(もう、日本語学の研究からリタイアしようと思っている人間としては、ただその成果を眺めているだけである。)

キリシタン資料とは、中世に日本にやってきたキリシタン宣教師たちが残した日本語についての資料である。代表的なものとしては、『日葡辞書』がある。この研究のおかげで、中世のおわりごろの日本語の音については、かなりのことが分かるようになった。また印刷史の面からも、日本における活字印刷の歴史として重要である。

日本語の歴史を勉強するうえで、キリシタンの歴史、イエズス会の歴史、また、大航海時代の歴史について知らなければならない。

同時に、私がキリシタンについて知っていることは、学生のとき、高瀬弘一郎先生の授業に出て学んだことが多い。火曜日の一時間目だったのを憶えている。時間に正確な先生で、九時にチャイムが鳴ると、三〇秒と遅れずに教室に入ってきて、講義がはじまった。ひたすらノートを取っていた。その時の講義のノートは、今でも処分せずに持っている。学生のときの思い出であると同時に、学問とはどういうものかを学ぶことのできた授業であると思うからである。

そのせいかもしれないが、宗教をささえる経済的基盤は何であるか、ということには、いまだに関心を持ち続けている。宗教や教団を考えるときに、それを支えている経済的な基盤は何であるか、考えることは重要である。強いていえば、経済的基盤を失ったとき、教団としては存続は難しくなる。

無論、日本とキリスト教というようなテーマで論じることも重要である。が、ただそれだけにとどまらないで考えるようになったのは、学生のときのキリシタン史の授業によってであると、今になってふり返って思うところがある。

2023年9月15日記