「生成AIの正体 シリコンバレーが触れたがらない代償」2024-04-29

2024年4月29日 當山日出夫

BS世界のドキュメンタリー 生成AIの正体 シリコンバレーが触れたがらない代償

特に目新しいという内容ではなかったのだが、AIのマイナスの面をきちんとまとめて報じるということは、意味のあることだと思う。

生成AIの内部で何が起こっているのか、作った人間にもわからない。しかし、新たなデータを読みこませ、処理速度を上げるという他に、今のところAIの進むべき方法はない。

AIの「正しさ」(PC)については、議論されることである。これは指摘されるとおりなのだが、では、AIが「正しく」なったとして、それは人間にとってどういう意味があるのだろうか。「正しい」か「正しくない」かは、人間が判断すればいいことなのではないかとも思うが、しかし、人間の判断を待っていたのでは、現実に対応できないということでもあろうか。

もし、人類の知的遺産……具体的には、過去のすべての書物や芸術というようなイメージになるだろうが……をAIがデータとして読みこんだとしても、それが「正しさ」とつながるかどうかは、分からないと思う。今の価値基準で「正しくない」ということを積み重ねてきたのが、人類の歴史であると言っていいだろう。

ではAIに「正しさ」を求めるというのは、AIが神になることを期待していることになるのだろうか。あるいは、正義のジャッジをAIに委ねるという未来を思い描くことになるのだろうか。

私としては、「正しさ」は人間の判断することとして残すべきであると思うが、どうだろうか。もちろん、その「正しさ」は、時代の変化とともに移ろいゆき、常に議論の対象となるものとしてである。

ただ、AIの出力した結果をインターネットを経由して、さらにそれをデータとしてAIが学習するということになると、このスパイラルから抜け出すことは難しいかもしれない。

それから、AIのためのコンピュータに、中国の新疆の人びとの強制労働がある……このことは、あまり日本では報じられないことかと思う。

2024年4月25日記

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